言語活動

Would/ Could you~?の言語活動

今回は、Would you/Could you~?の依頼表現を扱った言語活動を紹介します。

この活動では、

1.Would/Could you~?を使った丁寧な依頼をする

2.依頼を丁寧に断る

という2点を練習します。

Would/Could you~?

Will/Can you~?がわかっていれば、Would/Could you~?はWill/Can you~?の丁寧な表現だということを覚えるだけなので、それほど難しくはないでしょう。

丁寧さの度合いは、次のようになっています。

Worksheet

以下が今回利用するワークシートです。なお、上記の丁寧さの度合いを説明した図をワークシートに入れても良いと思います。

How to respond to requests

✔Accept(引き受ける)

Ray: Would you lend me your notes?

Joe: I’d be glad to./ Sure, why not?/ Yeah, no problem.

✖Refuse (断る)

Ray: Could you lend me your notes?

Joe: (A) I’m sorry, but I need them to study for the test.

(B) I’m afraid that I didn’t take any notes.

(C) I’d like to, but I left mine at home, too. ※断るときは理由を言うと丁寧

Practice

1. A will make a polite request to B, but B will refuse it and explain the reason.

(You =A)

Scene A-1 You want to borrow 1,000 yen from your friend.

Scene A-2 You want to eat the doughnuts your friend is having.

Scene A-3 you want to read a book in the living room, but your father is

watching TV in the living room.

2. Switch your roles, and B will make a request to A.

(you = B)

Scene B-1 You want to borrow a comic book from your friend.

Scene B-2 You want to play the Nintendo Switch your friend is playing.

Scene B-3 You are studying for a test in the classroom and your classmate is playing very loud music.

活動の説明

手順

この活動は、Would/Could you~?の導入と同時に、依頼に対する応答の仕方も学習することを意図しています。

初めに、依頼を引き受ける/断る表現を受け入れる表現を確認します。意味を確認して、例文を音読させます。この活動で、引き受ける表現は使用しませんが、一応触れておきます。

ペアになり、一方が与えられた場面設定についてもう一方にお願いをします。お願いをされた方は、必ず断ります。その際、ワークシートで導入した断る表現を使うことと理由を述べることを必須条件にします。

例えば、Scene A-1ならば、次のようなやりとりが考えられます。

A: Would / Could you lend me 1,000 yen?

B: I’m sorry, but you borrowed 1,000 yen last week too. Please return that

first.

例のように、断る方は場面設定に追加の設定をして構いません。

Scene A-1からA-3までを終えたら、役割を変えてScene B-1からB-3に取り組みます。

ちなみに、依頼される側も場面設定を確認できるので、事前に反対の理由を考えることができます。

応用

ある程度話すことに慣れている生徒でしたら、1回のやり取りで終わりにするのではなく、ある程度時間を与えて、会話を続けさせる方法もあります。

例えば、Scene A-2 なら、

A: Could you give me the doughnut?

B: I’m afraid I don’t want to. I love it so much.

A: But that’s your third doughnut. I’m so hungry. Would you share it with me?

B: No. I’m not full yet. Sorry, no more doughnuts for you.

というように交渉を続けることが考えられます。

終わりに

Would you/Could~?を使う練習としてこの活動を紹介しましたが、扱う文法を指定せずに、交渉する練習をするロールプレイにすることも可能です。また、Can/Will~?の言語活動としても利用できます。

この活動は、Grammar Dimensionsという洋書を参考にして作成しました。1~4巻までありますが、今回はWould/Could you~?が扱われている第3巻を利用しました。このシリーズは、文法の説明を詳しくしているので、教師の勉強になります。また、文法項目ごとにスピーキング、ライティング、リーディングの活動があり、授業作りのヒントになります。ただし、かなりボリュームがあり、語彙も生徒に馴染みのないものがあるので、授業でそのまま使うのは難しいかもしれません。今回紹介した活動のように、ご自分の授業に必要な部分をだけを抜き出して利用することをお勧めします。

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