現在高校で英語を教えています。これまで、様々な場所で英語を教えてきました。学生の時の個別塾のアルバイトに始まり、大学院生の時には、高校で非常勤講師をしたり、私立の中高一貫校や公立の中学校や高校でも教壇に立ったことがあります。
教育実習の授業や初めて高校の教壇に立った時は、バリバリの訳読方式で教えていました。「英語の授業は英語で行う」と言う発想は、意識が高い英語教師だけのものだった時代でしたし、私の専門分野は文学だったので、訳読方式主体の授業以外は考えられませんでした。
ただ、中高一貫校の専任教員になったころ、次期学習指導要領に「英語の授業は英語で行う」という文言が登場し、英語教育に、コミュニカティブな要素が求められるようになってきました(以前から学習指導要領には、コミュニケーション能力を育成するようなことが書かれていたようですが、あまりうまくいっていませんでしたね)。
私自身も英語をどう教えるべきか悩み始めていた時期でした。生徒の反応もいまいちで、生徒の英語の力を伸ばしているという実感を持てず、授業を改善しなくてはという感じていました。当時は、英語の授業に関する本を色々と読みましたし、色々な英語教育に関するセミナーや講演会にも毎週のように参加していました。あの頃の自分はよく頑張っていたと思います。
ただ、すぐには自分の授業がよくなることはなく、セミナーで学んだ方法を自分の授業で試して、あまりうまくいかなかったという経験を何度もしました。
現在は、それなりに経験を重ねてきて、自分の英語の授業のスタイルのようなものは出来上がりつつあります。どのレベルの生徒に対しても、英語の授業をほぼ英語のみで行い、生徒の英語力を着実に伸ばしています。
自分がこれまで英語の授業で実践してきたことや考えてきたことを共有することで、昔の私と同じように授業作りで悩んでいる英語の先生のお手伝いができればと考えております。