この活動では、生徒は、ペアになり、片方が絵か写真を見て、相手に説明し、説明を受けた相手は、できるだけ元の絵や写真に近いもの書けるようにします。
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Outline
以下の流れに従って進めてください。
- ペアでじゃんけんする。 (勝ち=A 負け=B)
- Aがスクリーンの絵または写真を見る。B、スクリーンを見ない。
- Aはスクリーンに映ったものを英語で説明する。
- Bは聞いた説明をもとに、絵を描く。制限時間を3分に設定する(全体的に進みが遅ければ、時間を延長するくらいの心づもりでいましょう)。
- Bが描いた絵をスクリーンのを見比べて、相違点を確認する。
- AとBの役割を交換して、再度①から行う。
具体例
ここからは、Picture Descriptionを具体的にどうやって進めていくかを、英語での指示の仕方を示しながら紹介していきます。
この活動で指示するのは最初だけです。
英語の指示:Make pairs, and do rock-paper-scissors.
Winnenrs, look at the screen and describe it to your partner.
Losers, don’t look at the screen and draw a picture by listening to your partner.
上記の指示を出し、ペアの片方だけがスクリーンを見ているのを確認し、以下のような絵を投影します。
しばらく考える時間を与えた後、以下のように始めます。
英語の指示:You have three minture. Are you ready? Ready, set, go!
机間巡視をして、3分で終わらなそうならば、I’ll give you one more minute. と言って時間を延長しましょう。
この例の絵の描写をするために想定されるのは、次のような表現でしょう。
- ・A man is walking a dog in the park.
- ・The man is also walking with a girl.
- ・The girl is holdig a bag.
- ・They are walking hand in hand.
- ・Another man is sitting on a bench far behind.
- ・There are clouds in the sky.
この程度のことを言えれば、元の絵のアウトラインは伝えられるでしょう。ただ、生徒が例のように正確に話すことは難しいかもしれませんので、机間巡視しながら、生徒のサポートをしましょう。
1回目が終わったら、今度は、負けた方がスクリーンを見て、勝った方が絵をかきます。
英語の指示:Losers, look at the screen and describe it to your partner.
Winners, don’t look at the screen and draw a picture by listening to your partner.
ちなみに、2つの絵は、傾向が似通っていて、難易度も同じものを選べると良いでしょう。
この例の絵の描写をするために想定されるのは、次のような表現でしょう。
- ・Three boys are sitting and playing with a ball on the beach.
- ・They are wearing hats.
- ・A boy is walking to the three boys from the sea side.
- ・A ship is moving on the sea.
例えば、Two boys are squatting while the other boy is sitting.と言う表現の方がより正確ですが、そこまで要求する必要はないと思います。どこから写真や絵を見つけるか
Picture Descriptionに使える写真や絵を探すのが大変だと思う先生もいらっしゃるかもしれません。絵が得意な先生でしたら、この活動に適した絵をササっと書けるのでしょうけれど、私のように絵が苦手な先生には次のようなの素材を使うことをお勧めします。
- ①教科書の写真
- ②共通テストのリスニング
- ③英検の2次試験の問題
- ④マイクロソフトのCopilotが生成した画像
①教科書の写真
たいていの英語の教科書には、各レッスンの冒頭で、レッスンの内容に関連した写真が掲載されていることがほとんどです。この絵を使わない手はないでしょう。レッスンのイントロダクションとWarm-upを兼ねた活動として、Picture Descriptionを行うこともできます。
写真によっては、Picture Descriptionの後に、クラス全体で写真の中身の確認を、そのままオーラルイントロダクションにすることもできます。
②大学共通テストのリスニング問題第1問B
共通テストのリスニング問題第1問Bは、4つの絵の中から、聞こえる英文が説明しているものを選ぶ形式です。4つの絵が類似しており、微妙な違いを理解しないと正解できません。
この4つのうちの2つ選んで、Picture Descriptionを利用しましょう。そのうちに1つは正解の絵を選んでおきましょう。問題の英文をPicture Descriptionのモデルとして使えるからです。英文は、音声を聞かせても良いですし、スクリプトを見せるだけでも良いでしょう。
また、使用した絵の共通テスト問題を解かせるのもいいと思います。
③英検3級・準2級の2次試験
英検の2次試験で使用される絵は、Picture Descriptionで使うにはうってつけです。当然ですが、中学生や高校生のレベルに合っているので、取り組みやすいでしょう。また、模範解答を説明のモデルとして利用できる点も、英検の絵を使う利点です。
※ちなみに、著作権法第35条1項によれば、英検や大学共通入学試験を学校の授業で利用することは基本的に問題ありません。
④マイクロソフトのCopilot
生成AIを利用する方法もあります。例で使用した絵は2枚とも無料版のCopilotに作ってもらいました。プロントを英語で与えると、説明のモデルも同時に用意できるので一石二鳥です。
問題は、Copilotの精度が低いせいなのか、明らかにプロントと違う画像を作成することがあることです。ただ、出来上がった画像をpicture Descriptionで使えれば問題なのですが。
終わりに
以上が、Picture Descriptionの説明になります。絵や写真を準備する手間はかかりますが、生徒は楽しんで取り組んでくれるはずです。
帯活動としても使えますし、レッスン内容の導入として取り組ませることもできます。また、各種試験の対策にもなります。英検の2次試験の直前に、過去問を使ったPicure Descriptionを行うと生徒の満足度は高くなるでしょう。